EP-4

(日)

PROFILE

80年代初頭の京都に誕生した伝説のバンド、EP-4が、約30年もの沈黙を破り、ついにバンド編成で復活する。新たな時代に向けられた刺客、いやテロリストとして鮮やかにシーンを切り裂いた彼らは、2010年代の今、果たして何を我々の前に提示してくれるのか!?
 1980年3月、京都のニュー・ウェイヴ系ディスコ『クラブ・モダーン』のプロデューサーをつとめていた佐藤薫を中心に、店に集っていた仲間たちによって結成されたEP-4。積極的にイベントを企画したり、先頭を切って書店流通のカセット・ブックをリリースしたり、自主レーベルを運営したりと、徹底した現場目線とDIY精神のもと活動する一方、エレクトロ・ファンク、ダブ、ジャズ、ニュー・ウェイヴなどの要素を貪欲にミックスさせつつ、あくまでシャープで現代的な音像を作品に落とし込んでいたその功績は計り知れない。83年5月21日には3都市同時ライヴ開催を敢行。それにあたって、“EP-4 5・21”とだけプリントされたステッカーがゲリラ的に町中に貼られたり、その“5・21”にインディー盤と同時にリリースされる予定だった歴史的傑作『Lingua Franca-1/昭和大赦』が発売延期になったりと、何かとアナーキックな“事件性”を纏っていたのもこのバンドの革命性を物語っている。それだけに90年代に入り首謀者の佐藤薫が忽然とシーンから姿を消したのも象徴的だった。
 しかし2010年、行方不明とさえ言われていた佐藤薫の手により突如過去作品のリイシューがスタート。昨2011年には『Lingua Franca-1/昭和大赦』と『Lingua Franca X/昭和崩御』とを合わせた『Lingua Franca-An Edition Deluxe』の再発の他、プロデュース・ワークを集めた3枚組オムニバス『MOODOOISM』もリリースされた。