Expanding Zappa’s audience/ザッパのオーディエンスを押し広げる

ドゥイージルは父の複雑な音楽の世界観を携えツアーに出る。

フランク・ザッパのディスコグラフィーは彼のダークでにらみ付けるような目つきほど印象的だ。80枚以上のアルバムをリリースし、今でもレコード屋でのロックのコーナーでは大きく場所をとる。しかし「メロディーからコーラスからメロディー」のような一般のロックと言うジャンルには簡単に入らない。

熟練ギタリストであるザッパの息子ドゥイージルでも父の曲の解読には苦労したという。38歳となるザッパの息子はまた今年もこの街へやって来る。ツアーの目的はあえてシンプル。

1993年、52歳で癌で亡くなった父親の音楽をもっと幅広い観客に伝えたいと語ったドゥイージルは「フランクの楽曲を知るきっかけを作りたかった。」という。

ドゥイージルにとって弾き慣れていたギターをもう一度最初から覚える日々が続いた。昨年のツアーをスタートする前に2年間もフランクの音楽を勉強し、自分のギターを弾くスタイルまで大きく変えたという。

彼は一つのフレーズに1日6〜7時間もかけて繰り返し練習した。「回りの人にとって気が狂うほど同じフレーズばっかり弾いていて悪いと思ってたけど必要だった。」とドゥイージルは言う。

いくつかの作曲はもともとギターで弾く物では無かったそうだ。「The Yellow Shark」のある曲ではフランクが全てコンピューターで作り、演奏した物もある。ドゥーイジルは「これはフランクのキャリアの中で絶対に人間にリハーサルをさせるには時間がかかり過ぎるような曲を書いていた頃だったからだ。そしてリハーサルはやっぱりお金がかかった。フランクはいつもクラシック・プレイヤーやトップのセッション・プレイヤーを傭兵だと名付けていた。だからあの曲は彼の好きな様に作った。そして仕上がりはすごかった。」


Special Ops Media

GUIDE TO ZAPPA

フランク・ザッパの作品集は大きくて入り込みにくいかもしれません。なので息子のドゥイージルがいくつか初心者むけのオススメである作品をご紹介します。

・レベル1: 「俺は1974年の“Apostrophe”と1973年の“Over-Nite Sensation”が良いスタート地点だと思う。この2つのアルバムにはいろいろなスタイルが含まれているがサウンドはとても良い。ロック、ジャズ、ファンク、そしてクラシックの要素。時には一つの曲に全てのスタイルが含まれている。そしてこの2枚にはいくつかの印象的なリフも入っている。」

・レベル2: 「ここでさらに前の作品をチェックしよう。1966年の“Freak Out!”、1967年の“Absolutely Free”と1968年の“We’re Only in It for the Money”がオススメ。こうやって時代を70年代から60年代に戻って彼の作品を聞いてもらった方が彼がどう進んで行ったかがわかりやすいと思う。時代と共に進んで行って彼の音を聞くと逆に分かりにくいかもしれない。」

・レベル3: 「人はよくフランクの60年代の作品を先に聴いて、最初に聞いたスタイルしか好まないようになる。でも、俺は逆に1979年の“Joe’s Garage”や“The Yellow Shark Album”を先にオススメする。この2作品を聞いてもらえると彼がやっていた事をもっと幅広く理解してもらえるからだ。しかし、80枚以上のアルバムがあるからね。その中には人それぞれ合う物は絶対にある。」